リンゴの皮 2013 2 17

 今は、リンゴが旬の果物で、
スーパーの店頭には、たくさん陳列されています。
 リンゴを食べる時は、皮をむくと思いますが、
「リンゴの皮は、なんて薄いことか」と気づくでしょう。
 実は、これが地球の構造をよく説明しているのです。
人間にとって頑丈に思える「地殻」も、
地球全体の構造からすれば、リンゴの皮に近いのです。
 地球の構造は、外側から、
「地殻→上部マントル→下部マントル→外核→内核」という構造になっています。
 こうした構造と「リンゴの皮である地殻」を頭に入れて、
「プルームテクトニクス 2004 10 5」を読むと、
将来の地球の姿が見えてくるでしょう。

プルームテクトニクス plume tectonics 2004 10 5
 「プルームテクトニクス」という理論を知っているでしょうか。
プレートテクトニクスは知っているが、
プルームテクトニクスは知らないと言う人が多いでしょう。
 多くの人が知っているプレートテクトニクスとは、
簡単に言えば、プレートというものが、徐々に移動していくと考える理論です。
 たとえば、太平洋プレートが移動し、大陸プレートと衝突するところに、
地震や火山が多くなるということです。
 ちょうどよい見本が、日本です。
太平洋プレートと大陸プレートが、ぶつかるところに位置していますので、
日本列島は、火山列島とも、地震列島とも言われています。
 しかしながら、地殻変動や火山活動は、
このプレートテクトニクス理論では、全部、説明できない部分もあるのです。
 そこで、プレートテクトニクスを補完する理論として、
あるいは、新しい地殻変動の理論として、
プルームテクトニクスという理論が出てきたのです。
 この理論は、プレート同士が衝突するという地球表面の動きよりも、
むしろ、マントルなどの地球内部の動きに焦点を当てた理論と言えます。
そして、こうした地球内部の動きが、地殻や大陸に、どう影響するかを考える理論です。
 これは、簡単に言えば、こういうことです。
日本付近では、太平洋プレートが、大陸プレートの下に、沈み込んでいますが、
「沈み込んだプレート」は、塊として、上部マントルの底に、たまります。
 これを「スラブ」と言いますが、
このスラブが、やがて巨大な塊になると、その重さで、上部マントルの底から、
下部マントルの中を落下していきます。
最終的には、この巨大な塊は、下部マントルの底、つまり外核の上に、たまります。
 こうした現象は、マントルに比べれば冷たいので、大規模な「熱の下降」と言えます。
これを「スーパーコールドプルーム」と言います。
このスーパーコールドプルームが起こるところにある大陸は、「沈みゆく大陸」となります。
 また、こうした場合に、やがて、スーパーコールドプルームとは逆のものができます。
これが、スーパーホットプルームです。
 このスーパーホットプルームとは、地球内部の外核部分から、地表の地殻へ向けて、
下部マントルや上部マントルを突き抜ける「巨大な熱エネルギー」となるのです。
 こうしたスーパーホットプルームができるところは、
火山活動が活発になり、「隆起する大陸」となります。
 やがて、地球は、こうした地殻変動の活動期に入ってくると思います。
つまり、何が言いたいのかというと、
プレートの中央部であっても、地震や火山とは関係ないと言い切れないということです。
 むしろ、これからの時代は、プレートとプレートが衝突するところよりも、
プレートの中央部や周辺部の方が、地殻変動が大きくなると考えています。





















































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